北海道旅行 宗谷本線廃止予定駅巡り①

北海道 宗谷本線廃止予定駅巡り その1

JR北海道は2020年10月14日(水)、2021年春以降、利用客が少ない宗谷本線などの18駅の廃止を進めると発表しました。

 

これは秘境駅好きとしては由々しき事態。

廃止予定駅リストには、北星、豊清水等の日本屈指の秘境駅も含まれており、流石に一度も現地に行くことなく消滅してしまうのは避けたい…。

 

という事で、廃止予定の(ほぼ)全駅を巡る旅行をして来ました。

旭川~名寄間 (廃止予定駅:南比布 北比布 東六線 北剣淵 下士別)

10/20(火)  6:30頃 旭川駅

 なるべく訪問時間を稼ぎたいという事で、当初は6時丁度に出発する予定でしたが、   前日日高本線の不通区間や夕張支線を遅くまで訪問していた影響もあり、案の定寝坊。 朝飯をセコマで調達し、北へと向かいます。

 

7:11 北永山駅通過

f:id:Mkz06:20201025141730j:plain

北永山は廃止予定駅ではないですが、通りかかったので。

ホームと待合室だけの簡易的な駅ですが、近くに高校もあり利用客は多いらしいです。実際この時も二人ほどの利用客がいました。

 

7:26 比布駅着

f:id:Mkz06:20201025142320j:plain

PIPPU(ぴっぷ)駅にも寄りました。この町は、「大雪山が一番綺麗に見える町」として売り出しているらしいです。実際綺麗でしたね、一番かどうかは分からないですけど。

f:id:Mkz06:20201207185329j:plain

ピップと比布の夢の(?)コラボレーション。こう見ると、駅名表にでかでかと三つも「P」の文字が書かれているって結構なインパクトですね。関東圏だと一文字でも「YRP野比」しか浮かばないです。

因みに北永山~比布間に、廃止予定の南比布駅があったのですが、この駅は比布駅から比較的近く、電車の本数が少ないが為に需要を問題視されたという経緯だと思われるので、今回はスルーさせて頂きました。アクセスも国道下で少し面倒だったので。

 

7:41 北比布駅着

f:id:Mkz06:20201025143639j:plainf:id:Mkz06:20201025143650j:plain

 廃止予定駅、北比布です。板張りのホームに、比較的新しめの待合室。多分南比布駅と同じ形のものです。

周辺には数軒の民家のみですが、稲作地帯という事もあり周辺は開けています。

宗谷本線の多くは比布駅で折り返し、また通過する列車も多く設定されていることから1日の停車列車はごく僅か。まあわざわざこの駅を使う位なら、車で比布駅まで行くよなぁ・・・。

 

8:08 塩狩駅着

f:id:Mkz06:20201027162145j:plain

ここも廃止予定駅ではありませんが、北海道では珍しい山間部にある駅なので。

名の通り「塩狩峠」の舞台となった地ですが、駅前の塩狩峠記念館はまだ空いていませんでした。

実は数週間前にもこの塩狩駅には訪問したのですが、その時はほぼ緑一色だった景色に紅葉色が混ざり始めていて、季節の変わり目を感じました。

 

8:35 東六線駅着

f:id:Mkz06:20201027163812j:plain

 塩狩駅を抜けてから国道40号をひたすら北上し、しばらく行った所で畑に挟まれた狭い道を左折したところに、東六線駅はありました。

上画像は待合室なのですが、表記は「東六線乗降場 待合室」。かつて仮乗降場だった時代の名残なのでしょうか。(画像中央に見えるチャリは不法投棄だと思ったけども、まだ新しい感じでした。もしかして定期利用客がいるんだろうか?)

因みに、左折する時に見えた看板も「← 東六線乗降場」でした。乗降場のまま廃止されてしまうのね。

また、こういった駅に有りがちな駅ノートも設置されていませんでした。駅の内部もあまり整備されている感が無く、「見放された秘境駅」って感じでした。一番悲しい。

f:id:Mkz06:20201027173446j:plain

こちらは駅のホーム。見ての通り周辺にはほぼ何もありません。

周辺に何も無かったから、仕方なく道の名前(東六線)を拝借したんだろなぁ、そういえば廃・ちほく高原鉄道線にも「西一線」「分線」って秘境駅があった様な・・・

 

9:07 北剣淵駅着

f:id:Mkz06:20201207181540j:plain

これが当駅の待合室です。廃墟にしか見えないこの小屋の中にもしっかり時刻表やら運賃表が張られていました。今にも倒壊しそうですが、まだ待合室としての機能は保っているみたいです。

北剣淵駅は名の通り剣淵駅の北の方にある駅ですが、北海道って一つ一つの都市はそれなりに規模があるのに、都市同士を繋ぐ道中は本当に果てなく森、草原、山なんですよね。だからこういう「方角+都市名」の駅は大体過疎地帯なんですよ、悲しいことに。

f:id:Mkz06:20201207181737j:plain

周辺には何軒か家があり、強烈な秘境駅って程ではないですが、ホームが鉄道林に囲まれている為非常に写真映えします。札沼線の「豊ヶ岡」みたいな感じです。

f:id:Mkz06:20201207182859j:plainf:id:Mkz06:20201207183012j:plain

そういえばここにも放棄自転車がありました。しかもまた新しい感じの。もしかして同一人物なのでしょうか…?

9:37 下士別駅着

f:id:Mkz06:20201207183311j:plain

北剣淵とは一転、下士別は国道40号線のすぐ近くという事もあり割と開けた雰囲気の駅でした。(まあだからこそ態々鉄道で利用する人は少ないんだろうが…)

下士別に限らず、士別~名寄間は殆ど国道と並走しています。ひたすらに真っ直ぐな道が続く名寄盆地を車で走るのは気持ち良いですね、僕は運転していませんが。

f:id:Mkz06:20201207183823j:plain

(手が入っちゃった)

待合室はまるで民家の様な作りでした。内部もヒーターが効いていて、長めのベンチと漫画まであったので駅寝には最適ですね。掃除も定期的にされている感じで、地元の方々から愛された駅だったのでしょう。廃止後も取り壊さずに、休憩所や記念館として残って欲しいですね。

 

その2に続く